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2005年10月18日
「理性(=相手中心)で会話する」
「お客様(相手)が尋ねていることに、まず答える」
一対一のコミュニケーションの要諦の1つです。
「んなもん、当たり前やないか!!」
そう、当たり前(のはず)なんですが、よ~くよ~く自分自身の会話を
客観視してみると、ギクッとするかも・・・。
「お客様(相手)が尋ねていること」とは「相手がまず、知りたいこと」ですよね。
その「相手がまず、知りたい」という状態を、最初にキッチリと満たしてあげ
なければなりません。
これが当たり前にできる人は、確実にお客様から信頼されます。
お客様に限らず、社内でも信頼感が得られます。
特にビジネスでは、会話は「理性(=相手中心)」で行うことが
絶対的なポイントです。
信頼関係を築くのが上手な方は、間違いなくこのコツは押さえています。
持っている知識が同じ2人がいたとして、このコツを実行している人と
そうでない人がいれば、信頼感では圧倒的な差になる可能性があります。
順に説明していきます。
1.そもそも、まず「お客様(相手)が尋ねていること(=相手がまず、
知りたいこと)」が把握できているか。
これは、少し強く意識すれば誰でも可能です。
しかし1つだけ、大きな要注意点があります。
私たちは相手のお話を聞いている時、無意識のうちに
「どう答えようかな~。どう会話を繋げようかな~」ということを
考えながら聞いています。
「要するに、お客様(相手)は何を尋ねたいのか?」
はじめは多少の訓練(意識付け)が必要ですが、常にイメージを集中
してお客様(相手)のお話を聞いていれば、
『要するに』のポイントを掴むのは、そう難しいことではありません。
2.いよいよこちらが回答する際の、絶対的な要注意点です。
あえて逆から表現しますが、
「自分の物語(言い訳、背景、理由等)から、話を始めない」ということです。
「答えたいように答えてしまう」
「言いたいことを、言いたいように話す」
これが私たちの「本性」です。
悪気なく、無意識のうちに「自分中心」なのです。
(私自身、常に心がけている「つもり」ですが、ふと「本性(=自己中心性)」が
顔を出す時があります。そんな時はズバズバご指摘ください。)
(えっ? 「お前、いつも自分本位やないか」って?? スンマセン^^;。)
しかし信頼感を含め、私たちの品性は、「理性(=相手中心)」の
度合いで量られる。
「相手の知りたいこと(=相手がまず、知りたいこと)に、まず答える」
それとよく「結論から話す」ということを教えられますが、表現としては
少し不充分かな、という気もします。
「結論を、自分の言いたいように言ってしまう」ことも多いからです。
「結論から申しますと」と話を切り出してはいるが(一見丁寧だけども)、
「自分本位の結論」を押し付けている、こういう状況もわりと
多いと思います。
つくづく思いますが、
社会人は「類は友を呼ぶ」の世界です。
人様とのご縁が、自分の一生をも大きく左右する。
お互いに、いい意味で「用いられる」関係性をどれだけ作れるかです。
そして、自分自身の現在位置よりも高いところにいる人と
上質の関係を築くこと。
「お客様(相手)の喜びが、自分の喜び」であるのが、理想の関係性
だと思いますが、その相手が自分よりも高レベルな方だと、それこそ
「類は友を呼ぶ」の世界に身を置くことが可能になるでしょう。
「理性(=相手中心)」で会話すること。
「お客様(相手)が尋ねていることに、まず答える」
これが、お客様(相手)と理想的な関係性を築き、継続する
絶対的なポイントだと思います。
最後に、身に付けるコツを。
1.すでに身に付けている人を見つけ、その人の会話を強く観察する。
そして真似る。
一瞬の「違い(=コツ)」を見抜くことができれば、自分に対する
周囲からの見方が激変するかもしれません。
2.その人か、もしくは友人(上司、同僚)に、自分の会話を常に
意識して頂き、フィードバックをもらう。
常に自分自身の「在り方」「振る舞い」を「客観的に見る」ことが、
さらなる成長に繋がると思っています。
(文責:常務 田畑良一)
投稿者 seiun : 2005年10月18日 12:15