2005年09月27日
「賢いヤツはアホになれる」
私は営業経験もなく、SEIUNDOに入社しました。(7年前です)
2年間くらいは、社内の人間関係や、思うように成果が出ないことに
悩んでいました。
「認められたい」という願望・イメージと現実とのギャップが
大きかった訳です。
そんな時に、お仕えしていた超ベテラン営業課長が私にボソッとおっしゃった
コトバが今でも忘れられません。
「賢いヤツはアホになれる。アホなヤツは賢いフリをする。
お前はどっちや??」
そう言われた時、私の心臓が「ギクッ!」どころか「グサッ!」という音を
立てたことを覚えています。
人は図星のことを言われると、感情的に反発してしまうものですね。
「クソ~~ッ!!! でもバレてるぅ・・・グググ」
その場で感じた反発を、とっさに表情に出してしまったと思います。
しばらく時間が経っても、そのコトバが頭から離れませんでした。
その課長は、あるお客様(オーナー社長)からは元旦にお住まいに
招待されるほど、徹底的に信頼されていたスーパー営業マンでした。
「信頼されていた」のと同時に、とにかく「可愛がられていた」という
感じです。
彼は恐らく、私にこういうことを伝えたかったのだと思います。
「色々なことを周囲の人に教えてもらわないといけないのに、
お前は小さなプライドが邪魔をして頭を下げられない。
『認められたい』が故だろうが、
賢いフリをしているのをみんなは見抜いてる。
人に可愛がられること、それが商売人としての第一歩やで。」
その後は(それでもかなり努力が必要でしたが)肩肘張らず、分からない
ことは素直に「無知」を認め、先輩やお客様には
「不勉強のため知りません。教えてください」
ということができるようになりました。
(もちろん居直ってもいけませんので、その後すぐ調べてお礼を
申し上げるなどそれなりに工夫はしましたが)
そこで分かったこと。
「人は教えることが好き」ということです。
「お前、そんなことも知らんのか!」とその時はバカにされるのですが、
ナンだかんだ言って、一所懸命教えてくださるようになりました。
そして私もそのことを感謝をもって伺うと、先輩はさらに一所懸命
伝えようとしてくださるのです。
ご自身が積み上げてきた知識やノウハウを、丁寧に伝えようと
してくださるのです。
もし私が「知ったかぶり」をしたり、途中でお話に口を挟んでいたら、
自分が知らないせっかくの貴重なお話は伺えなかったでしょう。
これは余談ですが、もう一つわかったことがあります。
優秀なオーナー社長等、現場で成果を出している人、つまり
自信のある人ほど、惜しげもなく教えてくださる。ということです。
これにはビックリしました。(今考えれば、当たり前のことと納得できるのですが)
話を元に戻します。
私たちの仕事はもちろん「お客様の課題解決」です。
ということは、そのためにもお客様のこと(「求めるもの」と「現実」と
「その差(=課題)」)を知らないといけない訳です。
「問題解決」とエラそうに言う前に、まずお客様にたくさん
お話をして頂かないと、お役に立ちようもありません。
特に「アホなヤツは賢いフリをする」は、私がことあるごとに
思い出し、自分を戒める、本当に有難いコトバです。
次回は「可愛がられる」ことの次の段階、「お客様にお役に立つ」段階
のお話をしたいと思います。
「意欲と能力は区別する。一馬力発想はダメよ」ということです。
(文責:常務 田畑良一)
投稿者 seiun : 2005年09月27日 20:29